真珠腫性中耳炎
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真珠腫性中耳炎
エッセンス
★当院では耳の日帰り手術を受けることができます。
手術とともに術後の処置も非常に大事です。院長は中耳炎手術には多数の経験があります。安心してご相談下さい。
(耳の日帰り手術はコチラ)
鼓膜の一部が中耳側へと陥凹すると、その凹んだポケットのなかに耳垢が堆積して周囲の骨を溶かして拡大していく中耳炎を真珠腫性中耳炎と言います。真珠腫性中耳炎は進行すると、三半規管を破壊してめまいを生じたり、頭蓋底の骨を破壊して髄膜炎をおこしたり、顔面神経への炎症で麻痺が生じたりする恐れもある病気です。鼓膜の前上方が陥凹する「上鼓室型真珠腫」、後下方が陥凹する「緊張部型真珠腫」、慢性中耳炎で鼓膜穿孔がある方でも、穴をのりこえて侵入する「二次性真珠腫」に分けられ、いずれも鼓膜の振動を伝える耳小骨を溶かして難聴や、たまった耳垢に感染して耳漏が出て気づかれます。
真珠腫の白い皮の塊が一見すると真珠のように見えることからついた名前で、腫瘍のように骨を溶かすのですががんのような悪性病変とは異なります。
鼓膜がなぜ凹むかですが、耳と鼻をつないで中耳腔の圧調節をしている耳管がうまくはたらかずに中耳腔内に陰圧が形成されることでおこります。そのため、幼少時に中耳炎を繰り返したために耳管の機能が喪失している場合や、耳管に滲出性中耳炎や癒着性中耳炎などから真珠腫性中耳炎へと進展するようなこともあります。
基本的に手術が必要になります。
真珠腫性中耳炎の手術についてはコチラ
先天的(生まれつき)に中耳腔内に真珠腫が存在している事があります。稀に自然消滅することがありますが、多くは後天性の真珠腫性中耳炎と同様に進行し、難聴など様々な症状を引き起こします。そのため、なるべく早く発見し治療をする事が大切です。学校健診などで見つかることもあります。治療は鼓室形成術などの手術となります。
先天性のものもありますが、ほとんどは後天性です。中耳の圧調整を行う耳管がうまくはたらかずに、中耳が陰圧になることが原因です。中耳は耳管という管で鼻の奥にある上咽頭とつながっています。中耳は耳管が開閉することで空気が含まれて換気されます。耳管が十分に機能しないと中耳空は陰圧になります。また、アレルギー性鼻炎・慢性副鼻腔炎による鼻汁やアデノイド肥大があると耳管が開閉しても中耳は上手く換気されません。鼻すすりの癖があっても中耳腔は陰圧になります。このような理由で鼓室内圧が低下し、鼓膜の一部が内側へ陥没すると真珠腫が発生します。
骨が溶けていく機序については、正確には分かっていません。鼓膜の陥凹部が耳小骨に接するだけでも長い年月をかけて骨が溶解していきます。特に感染して耳だれが出ている場合は進行が速い傾向があります。
真珠腫が小さい段階では自覚症状はほとんどありませんが、真珠腫に感染(炎症)が起こると耳痛や耳漏が生じます。真珠腫が大きくなってくると、鼓膜から内耳に音を伝える耳小骨が破壊されて伝音難聴と呼ばれる聴力の低下が生じます。さらに内耳にまで真珠腫が進展すると、伝音難聴よりも治りにくい感音難聴や耳鳴り、めまいなどを生じるようになります。
まれですが、真珠腫が広く進展してしまうと、耳の中を走る顔面神経を真珠腫が圧迫して顔面神経麻痺や味覚障害を起こしたり、脳と中耳を分け隔てている頭蓋骨を破壊して頭蓋骨内に炎症を波及させ、髄膜炎や脳炎などの深刻な病気を合併するようなこともあります。
顕微鏡や内視鏡を用いて外耳道と鼓膜を観察します。真珠のような白い塊や骨破壊、耳漏を確認できれば真珠腫を考えます。CTで耳小骨など中耳周囲にある骨破壊の程度や真珠腫の進展範囲を確認します。顔面神経管など神経の状態確認を行うことも可能です。耳漏を認める場合、術前の感染コントロールも重要です。適切な抗菌薬を選択するために細菌培養検査も行います。
真珠腫の進み具合によりますが、基本的には手術を行います。ひわたし耳鼻咽喉科クリニックでは日帰り局所麻酔での手術を行っています。
真珠腫を摘出する際に、耳小骨を温存する方法と耳小骨を一旦摘出して組み替える方法があります。進み具合により手術を2回に分けることがあります。手術は顕微鏡あるいは内視鏡を用いた繊細な手術で技術が要求されます。
手術と共に術後の処置や定期的な再発チェックが重要で、しっかりと耳の手術に熟練した施設での長期間の経過観察が勧められます。
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