鼻茸(鼻ポリープ)|ひわたし耳鼻咽喉科クリニック|【土日診療】亀岡市で口コミが評判の耳鼻科

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鼻茸(鼻ポリープ)

エッセンス

  • 鼻茸(鼻ポリープ)はアレルギーや副鼻腔炎による長い炎症の結果生じ、子どもでもできることがあります。
  • ポリープが大きくなると、鼻づまりをきたすだけでなく、副鼻腔の感染にも波及し長引く慢性副鼻腔炎(ちくのう症)にもなります。
  • 好酸球性副鼻腔炎は鼻茸が再発しやすい指定難病ですが、抗体製剤の使用によりコントロールしやすくなっています。

当院では日帰り局所麻酔での慢性副鼻腔炎・好酸球性副鼻腔炎の手術を受けていただけます。

鼻茸(鼻ポリープ)とは

鼻ポリープは通称鼻茸(はなたけ)ともいわれています。これは、鼻の内側の粘膜が一部浮腫状になり(ふくらみ)、鼻腔内に垂れさがったものです。大きいものでは親指大ほどにもなり、また複数できることがあります。そうなると、鼻腔の入口から見えるようになります。
鼻茸は、慢性副鼻腔炎の一症状で子どもでもできることもあります。小さいものは副鼻腔炎の治療として薬や点鼻薬で消える可能性がありますが、大きくなると手術加療が必要になります。慢性副鼻腔炎の手術についてはコチラ

鼻茸(鼻ポリープ)の原因

ヒトの体には副鼻腔という鼻の外側の空洞があります。この空洞は細い換気口のような自然の穴があいており、鼻のなかと交通しています。この副鼻腔のうち、上顎洞(頬の下の空洞)、篩骨洞(目と鼻の間の空洞)、前頭洞(おでこの空洞)、蝶形骨洞(一番奥の脳に近い部分の空洞)の排泄口付近の粘膜が炎症を起こし、浮腫状に白くふくらんで鼻茸を形成します。アレルギー性鼻炎や、慢性鼻炎、慢性副鼻腔炎(ちくのう症)の方に多い傾向があります。
好酸球性副鼻腔炎では、篩骨洞に加えて嗅裂というにおいを感じる細胞がある部位に鼻茸ができやすく、このためにおいが感じにくくなる嗅覚障害が生じやすくなります。

鼻茸(鼻ポリープ)の症状

鼻茸が小さいうちは症状がないこともある一方、大きくなるにつれてさまざまな症状が現れてきます。

①鼻づまり
鼻茸によって空気の通り道が狭くなってしまい、鼻づまり感をかんじるようになります。

②においを感じにくい(嗅覚障害)
においを感じる神経の周りの鼻の通りが悪くなるために、においを感じにくくなります。特に好酸球性副鼻腔炎に伴う鼻茸の場合によく見られます。食べ物の味はにおいとも深く関係しているため、嗅覚が障害され、同時に食べ物の味すなわち風味も分かりにくくなることがあります。

③後鼻漏
鼻茸を持っている場合は、鼻の炎症により鼻の粘液分泌が過剰になっていて、喉の奥に鼻水やものがたれ込む感じがすることもあります。さらに、ポリープにより副鼻腔の換気口がふさがれてしまうことで、副鼻腔の中にたまった粘液に感染して膿となり、歯の痛みや顔面の痛み、頭痛の症状が生じることもあります。この場合は、のどまで膿が下降して長引く咳や痰の原因になります。

鼻茸(鼻ポリープ)の診断

鼻茸では、鼻鏡や鼻咽腔ファイバースコープを用いて鼻の中を詳細に観察します。鼻茸の範囲や、副鼻腔炎をおこしているかは当院のコーンビームCTで詳細に調べることができます。コーンビームCTについてはコチラ
喘息に合併することの多い好酸球性副鼻腔炎による鼻茸の場合は、採血で血中の好酸球の割合が高くないか、また直接鼻茸の一部を採取して鼻茸の組織中に好酸球の浸潤がないかを確認します。組織採取は、乳頭腫という一見ポリープのように見えるが実は良性腫瘍である病気の診断にも有効です。

鼻茸(鼻ポリープ)の治療

鼻茸は、ステロイドの点鼻薬や、病態によってアレルギーあるいは副鼻腔炎のお薬により、小さくなったり消失したりする可能性があります。鼻茸が大きくなり、鼻の中の空気の通り道がふさがれていたり、副鼻腔に感染がおきて慢性副鼻腔炎が治らない場合は、手術による切除が必要です。子どもでも「上顎洞性後鼻腔ポリープ」といって鼻の中を占拠するほどの大きいポリープができることがあり、放置すると副鼻腔や鼻中隔の発達の妨げとなるため手術が勧められます。
当院では日帰りでの局所麻酔下の手術が可能です。慢性副鼻腔炎の手術についてはコチラ
好酸球性副鼻腔炎の鼻茸は再発しやすく、適切な処置を受けなければほぼ全例が数年のうちに再発するといわれており、指定難病に認定されています。数年まではステロイドの内服薬でコントロールが必要でしたが、2020年からは抗体製剤が登場し非常に高い効果を発揮するようになりました。当院でも多数の使用経験をもとに、鼻茸の再発の方でコントロールが難しい方には積極的に導入しています。

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