喉頭・咽頭の病気|ひわたし耳鼻咽喉科クリニック|【土日診療】亀岡市で口コミが評判の耳鼻科

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喉頭・咽頭の病気

エッセンス

  • のどの炎症は、軽症の風邪から重症の急性喉頭蓋炎までさまざまです。
     視診や内視鏡で確認、抗生剤は病状にあわせて処方します。
  • ケンケンという犬の吠え声のような咳は、仮性クループです
  • 長引くのどの違和感は、胃酸逆流やアレルギーの可能性があります
  • 魚の骨などの異物も耳鼻咽喉科受診を

咽頭・喉頭の病気について

急性咽頭炎・急性喉頭炎

いわゆるのどカゼといわれるもので、ウイルスや細菌の感染以外に、花粉によるアレルギー症状、ほこりや空調の刺激あるいは化学薬品などの刺激性の強いガスなどが原因となります。咽頭の炎症がおこることで、飲み込み時の痛みや、これが下まで進むと急性喉頭炎として声がれや咳の症状も伴います。咽頭にはいつも溶血性連鎖球菌、ブドウ球菌、肺炎球菌などいろいろな細菌(常在菌)がいます。ウイルスなどの感染がおこると、粘膜の防御機能が低下してしまい、これらの細菌も増殖を始めて炎症がさらに倍増します。寒さ、空気の乾燥、疲労、暴飲暴食、たばこの吸いすぎ、鼻や虫歯などの口の中の炎症、などで全身や咽頭の抵抗力をさげるさまざまな要因が引き金となります。

①症状
軽いうちは、のどがイガイガするような違和感や異物感ですが、進行するとのどが焼けるような痛み、飲みこむ時の痛みとなります。咽頭の粘膜が赤くなり、頚部リンパ節も腫れます。熱は微熱が多いのですが、高熱が出ることもあります。

②対処
いわゆるのど風邪の部類である、ウイルス性の咽頭炎・喉頭炎であれば抗生物質は不要です。しっかりと休んで、栄養を摂り、うがいなのでのどを保湿することで、抗体ができるまでに差はありますが遅くとも数日で改善傾向がみられます。単純なのどカゼに対して不要な抗生剤を気軽に出すことは、ひいては耐性菌の出現のもととなってしまうため推奨されておらず、当院でもまずは対処療法として解熱鎮痛薬や抗炎症のお薬と、ネブライザー吸入にとどめて治療します。声がれがある場合は声帯まで炎症があるため、声はできるだけ使わないよう、声帯に負担のかけない発声法を一緒に指導します。
ウイルスに加え細菌にも混合感染している状態が疑われたら、細菌検査を行ったうえで適切な抗生物質で治療させていただきます。

急性喉頭蓋炎

喉頭蓋はごはんなどを嚥下する際に間違えて気管にはいってしまわないように防御する蓋のことですが、この喉頭蓋に細菌感染が起こるものです。喉頭蓋あるいは食道の入口にある披裂部(ひれつぶ)の粘膜が腫脹すると、息の通り道が狭くなり、咽頭痛の他に息苦しさや含み声が出現します。時間単位で進行する可能性がある病気で、高度な場合は緊急で気管切開が必要になるという、致死的にもなりうるものです。
原因としてはインフルエンザ桿菌による急性咽喉頭炎の波及したものが多いとされています。

①症状
発熱、強いのどの痛み、ものを飲みこむ時の痛み、ゼーゼーという喘鳴、含み声。

②対処
喉頭内視鏡検査で、直接喉頭蓋が腫れていることを確認して診断します。軽ければ抗生物質やステロイドの消炎薬などで治療されますが、腫れが強い場合にはそのまま放置すると呼吸困難を起こして致死的となることもあり、この場合には緊急の気管切開などの気道確保が必要となります。

咽喉頭胃酸逆流症

数カ月つづくのどのイガイガなどの違和感、締め付け感、のどに引っかかっているような気がして咳払いをする、といった症状はこの胃酸逆流症の可能性が高くなります。原因としては、ストレスや多飲多食による胃酸過多、食生活リズム(食後すぐ就寝する、不規則な食事時間など)といった生活上の問題がある場合と、胃酸が逆流しやすい状態(横隔膜のしめつけが緩くなっている、食道裂孔ヘルニアがある)の場合があります。

①症状
ちょうどのどぼとけの下あたりの違和感、つっかえ感、咳払いなどが特徴的です。問診すると普段もげっぷや胸やけを感じている方が多くみられます。

②対処
喉頭内視鏡検査で、食道の入り口の粘膜や声帯後部の粘膜が腫れていることを確認します。
胃酸逆流の問診表でアンケートを行って、合わせて診断します。
治療はまず食生活のリズムが不規則になっている場合は、それを正してもらいます。また睡眠前の飲酒やコーヒー摂取も避けるように指導させていただきます。胃酸過多の原因としてストレスが思い当たる方は、可能な限りストレスになる状況を回避してもらいます。
お薬としては胃酸を減らす薬を服用頂き、おおよそ1ヶ月程度で効果のチェックを行います。これで効果があれば、以降は必要時に制酸薬を服用していただく(on-demand療法)で対応可能です。
症状の改善がない場合は、胃カメラ(上部消化管内視鏡)をかかりつけ内科や連携病院にて依頼し、食道裂孔ヘルニアなど胃酸の戻りやすい形態をお持ちかどうか診察を依頼させて頂きます。

慢性咽頭炎・慢性喉頭炎

咽頭や喉頭の炎症が慢性化したもので、まとめて慢性咽喉頭炎ともいわれます。定義としては明確なものはありませんが、基本的には急性咽頭炎や急性喉頭炎をくり返して、頻繁に治療が必要になります。
慢性上咽頭炎には特殊な治療として上咽頭擦過療法(Bスポット療法、EAT)が有効な方がいます。上咽頭炎(Bスポット療法)はコチラ。
原因としては多くはタバコやお酒の吸いすぎ、飲みすぎがあります。これらは慢性咽喉頭炎をおこすだけではなく、将来的な発がんのリスクを高めるものでもあります。また、副鼻腔炎、歯の炎症などの慢性の刺激、糖尿病や胃腸病、貧血などの全身的な病気など、さまざまなことが原因となって起こります。化学薬品を使用する、空気中にホコリが多い環境で仕事をする方にも認められます。その他、睡眠中の口呼吸によって、特に朝の痛みや違和感を起こしている場合もあります。いびき・睡眠時無呼吸についてはコチラ

①症状
いつものどに異物感や痛みがあり、頭痛や微熱、声がれもあります。喉頭炎がさらに気管に及んで長引く咳の原因にもなります。
頚部リンパ節が腫れることもあります。

②対処
視診や喉頭内視鏡で診断します。当院では内視鏡の画像をモニターで一緒に見て頂きます。治療は基本的には慢性の刺激となっている要因を取り除くことから始まります。受診時はネブライザー吸入でのどの湿潤と粘膜保護を行い、お薬としてはうがい薬やトローチなどでのどを清潔に保ち、炎症を抑えます。禁煙、節酒、刺激物を避ける、ストレスを避ける、むりをしないなど生活上の指導もさせていただきます。

咽頭異物

のどに魚の骨などの異物が刺さったり、のどをふさいだりする状態をいいます。咽頭の異物となるのは、魚の骨、入れ歯の金具、薬のシート、ボタン、針、ツメ、硬貨、おもちゃの破片などさまざまです。刺さる場所は、扁桃やその周囲が大半です。

①症状
飲み込むときの痛み、呼吸困難。

②対処
視診や喉頭内視鏡検査で異物を確認します。幼児の場合は、口蓋扁桃(いわゆる扁桃腺)に引っかかっている場合が多いのでそのまま摘出します。大人の場合や、のどの下の方に異物があるときは、内視鏡と鉗子(かんし)を使って摘出します。
内視鏡で確認した範囲では見えない場合でも、食道の入り口に引っかかっていることもあり、その場合は通常のヘリカルCTで検査して胃カメラ(上部消化管内視鏡)での摘出が必要になりますので、連携病院へご紹介いたします。特に注意が必要なものが「ボタン電池」を飲み込んだ場合です。微弱電流が流れ続けることで粘膜が壊死し、食道や気管に穿孔をつくるため迅速な摘出が必要になります。

仮性クループ・急性声門下喉頭炎

ウイルスによるカゼなどで急に上気道(鼻から咽頭にかけて)が炎症を起こして、声を出す部分の声帯とそのすぐ下の粘膜にむくみや強い腫れ、充血を起こすものです。乳幼児や幼児(5歳以下)に見られる病気です。パラインフルエンザウイルス、RSウイルスによる感染であることが多く、主に寒くなってきた冬場に流行する傾向があります。インフルエンザ菌によるものでは、上述の急性喉頭蓋炎になっていることがあり、悪化すると気道閉塞に陥ります。

①症状
カゼ症状のあとに、「ケンケン」という夜に急にイヌがほえるようなせきをします。ときにゼーゼーという喘鳴をともない、息を吸う時に苦しそうになります。概ね1日目を過ぎると咳はかるくなることが多いですが、重くなるとチアノーゼ(唇が紫色になる)を起こすことがあり、夜間でもすぐに受診が必要です。

②対処
受診後すぐに腫れをおさえるアドレナリンの吸入を行います。ウイルス性の感染ですので、抗生剤は不要で、通常のかぜのように対処療法と、念のため増悪予防にステロイドのお薬を短期で服用します。呼吸困難がひどい時には入院して酸素投与と点滴が必要になります。
家庭で経過観察するときには、湿度を十分に保ち、脱水状態になりがちですから、水分を十分に補給しましょう。

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