突発性難聴|ひわたし耳鼻咽喉科クリニック|【土日診療】亀岡市で口コミが評判の耳鼻科

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突発性難聴

エッセンス

  • 突然片方の耳の聴力が低下する病気です。ストレスが要因であることが多いです。
  • 治療はできるだけ早期にステロイドなど治療を行うほど改善率が良い。
  • 治癒する人は3割程度で、ある程度の難聴が残る場合が多い。

突発性難聴とは

突発性難聴はある日急に聞こえが悪くなる病気です。多くの場合、片耳だけに起こります。耳が詰まった感じ(耳閉感)のみの軽度なものから全く聞こえなくなる重度なものまでさまざまなです。
ストレスにより免疫が低下することでウィルス感染がおこったり、内耳の血流の循環障害や栄養障害などが原因ではないかと言われていますが、発症時では原因を特定できないため、突然起こる難聴として「突発性難聴」という漠然とした名前になっています。突発性難聴は、3人に1人は完治しますが、3分の1はある程度の改善まで(完治までいかないが改善)、残りの3分の1は聴力の改善がみられない難治性の疾患です。
発症からできるだけ早い段階で適切な治療を受けることが大事で、改善する確率も高くなります。遅くても2週間以内に受診することが重要ですが、軽度の場合はなかなか気づくことができずに受診が遅れるケースもあります。

突発性難聴の原因

原因は明確になっていませんが、これまでの研究では日常生活のストレス、内耳のウイルス感染、内耳循環障害などが関与していると考えられています。

(1)ストレスとの関係
肉体的・精神的ストレスも突発性難聴の引き金になると言われています。ストレスを感じると交感神経が活発化して血管が収縮します。血管が収縮すると内耳は血流不足になります。血流不足では酸素など必要な成分が十分に内耳に供給されません。そして内耳機能が悪影響を受けて突発性難聴が発症するという考えです。またストレスにより内耳障害を引き起こしうるウイルスが再活性する可能性も指摘されています。
ストレスと一言に言っても残業、睡眠不足、人間関係など数多くの要素があります。またストレス度合いを数値によって明確にできないことも突発性難聴とストレスの関係を明確にできない理由の一つです。

(2)ウイルス感染説
ムンプス(おたふくかぜ、流行性耳下腺炎)で片側の高度難聴をきたすことが知られています。ただ、突発性難聴のいくつかのケースはウイルス感染が疑われるものの、ほとんどのケースでは原因となるウイルスを特定するまでには至っていません。

(3)内耳循環障害説
耳の奥の聴力と平衡を司る内耳と呼ばれる器官にある血管がけいれんしたり塞がったりすることで症状が生じるのではないかという説です。しかし、この説では若年層にも発症したり、突発性難聴の多くが再発していないという事実をうまく説明することができません。

突発性難聴の症状

ある朝起きると片方の耳が聞こえていないのに気づいた、電話の際に相手の声が聞こえていない、などで気づくというエピソードが多いように、急に片方の耳の難聴で気づかれます。その他、耳閉感(耳がふさがった、水が入った感じ)、耳鳴り、圧迫感、音が二重に聞こえる・響く、エコーがかかっているなどの症状で気づかれます。
難聴が重度の場合、眩暈症状を伴うこともあります。難聴が高度の場合、眩暈を伴う場合などには、より強度の強い治療が必要で入院治療を必要とすることもあります。

突発性難聴の診断

聴力の評価のために純音聴力検査を行います。
聴神経腫瘍や髄膜腫の初発症状として難聴が起こっているケースも少なくありません。そのため、改善が思わしくない場合は聴神経腫瘍がないかどうか他院にMRIを依頼します。

突発性難聴の治療

発症後できるだけ早期(1週間以内)に治療を開始することが重要です。第一選択はステロイドの内服・点滴、あるいは鼓室内投与です。ステロイドの全身投与を行う場合は、必ずB型肝炎やC型肝炎の有無をチェックさせて頂きます。これで改善が乏しい場合は、血管拡張剤の点滴や高圧酸素療法、などの追加治療が検討されることもあります。

突発性難聴の後遺症

治療を行っても後遺症なく完治する方は1/3程度です。そして発症時よりは難聴が改善するが元には戻らない方が1/3程度、治療に反応せずそのままの聴力にとどまる方が1/3程度です。突発性難聴の後遺症としては耳鳴りが残ってしまったり、周りの音が聞こえない反面大きな音は逆に響いて聴こえるという症状が残り、生活面でも悪影響が出てしまいます。
補聴器についてですが、突発性難聴にかかった側と反対の耳は正常であれば必要ありません。耳鳴りが強い場合で生活に影響が出ていれば、お試しすることは可能ですが不快感が勝ることが多い印象です。

似たような病気

突発性難聴と急性低音障害型感音難聴、メニエール病は症状や原因が似ていて重なる部分が多いのが特徴です。突発性難聴は1度しかならないので、よく見極めながら診断、治療を行っています。

急性低音障害型感音難聴

突発性難聴と同様で、急に発症する病気です。内耳の障害が主な原因で、聞こえが悪くなる、耳閉感がある病気です。メニエールと同様で内耳の水ぶくれ(内リンパ水腫)とされていますが、めまいを伴わないものです。過度なストレスや過労、睡眠不足などがきっかけで発症すると考えられています。繰り返す場合が多く、1-2割ほどの人はめまいを伴うメニエール病に移行してしまいます。
とくに、若い女性に多く発症すると言われていて、症状は耳が詰まった感じ(耳閉感)、低い耳鳴り、自分の声が響く(自声強聴)というものがあります。

(1)治療方法
急性低音障害型感音難聴はストレス要因を取り除ければ自然に改善することがほとんどです。補助的に薬物療法や漢方治療、飲水をしっかり励行することで数日から数週間で症状が改善が見られます。ただ長引く場合もあり、その際は突発性難聴と同様にステロイドの治療もご提案します。
繰り返し発症することが多いため注意が必要で、メニエール病に移行していくこともあります。

メニエール病

主な症状は、めまいの発作です。低い音の難聴や耳鳴りを伴い、急性期は回転性のめまいが生じ、一旦落ち着いてもストレスや気圧の変化などでふわふわする浮動感が続く特徴があります。
急性低音障害型感音難聴と同様に内耳の内リンパ腫水腫と考えられていて、過度なストレスや過労、睡眠不足がきっかけとなるとされています。

(1)治療方法
治療方法は、内耳の内リンパ水腫解消のために利尿剤を、内耳循環改善の内服を行います。さらに、めまい症状に対してはめまい薬を、難聴が続く場合にはステロイド治療を行う場合があります。

生活上の注意点

急性低音障害型感音難聴とメニエール病は繰り返す可能性が高い病気です。発症のきっかけとなる過度なストレス、睡眠不足、栄養障害を極力回避することが大切です。
・規則正しい生活を維持する
・質の良い十分な睡眠を取る
・ストレスを上手に解消する工夫をする
・水分をしっかりとる
・汗ばむくらいの適度な運動(有酸素運動)をする
これらの点に注意して予防していくことが重要になります。

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