扁桃の病気|ひわたし耳鼻咽喉科クリニック|【土日診療】亀岡市で口コミが評判の耳鼻科

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扁桃の病気

エッセンス

  • 扁桃肥大は、学校健診で指摘されたり、睡眠時無呼吸で気づかれることがあります。
  • 急性扁桃炎では、高熱など風邪よりも強い症状がでます。
  • 扁桃炎を繰り返すと、慢性扁桃炎・習慣性扁桃炎として手術も推奨されます。

扁桃の病気について

扁桃肥大

扁桃というのは、咽頭の粘膜の中で発達したリンパ組織の一つです。一般的に「扁桃腺(へんとうせん)」といわれますが、正しくは「扁桃」で、場所によっていくつか種類があります。
咽頭扁桃(アデノイド)、耳管扁桃、口蓋扁桃、舌扁桃の4つがありますが、いちばんサイズが大きく病気の原因となるのは口蓋扁桃で、単に扁桃腺といえば口蓋扁桃のことを指します。大きく開けた口をのぞくと、上あごの奥にのどちんこ(口蓋垂)がありますが、このつけ根の両側にあるのが口蓋扁桃で、これがふつうより大きくなったものが扁桃肥大です。学校健診でも「扁桃肥大」を指摘されて受診することも多くあります。
リンパ組織ですから、外部からはいってくる病原体とらえて全身に免疫応答をうながす役目を果たしていますが、幼少の頃にはこの役目を終えます。病気によっては手術で扁桃腺をとることを勧められますが特に問題はありません。

①症状
よくある症状としては、いびきと睡眠時無呼吸です。また、食事中にのどの通りがわるく時にえずいたり、しばしば扁桃が腫れ、熱が出るなどです。扁桃の肥大ぐあいによって症状はいろいろですが、実際は。子どもの扁桃は肥大していても症状がなければ問題ありません。これは幼少の頃は免疫システムの一部を担っており、成長発達の過程でからだを感染症から守るためと考えられています。いちばん大きくなるのは6-7歳ごろで、それ以後はだんだん小さくなります。

②対処
子どもの扁桃肥大は、6-7歳をピークに徐々に小さくなるので、特別な症状がなければそのまま様子を見ます。上に述べたような症状が気になる場合や学校健診で指摘されたときには耳鼻咽喉科を受診してください。
・いびきが強く、睡眠時無呼吸になっている
・扁桃炎を繰り返す(下記の「慢性扁桃炎・習慣性扁桃炎」)
これらの場合には全身麻酔での扁桃摘出手術が勧められるので、連携病院をご紹介します。

アデノイド肥大

口蓋扁桃より上、鼻の奥のほうにあるのが、咽頭扁桃(アデノイド)です。アデノイド肥大も子どもにはよく見られ、4歳ごろ始まり、6歳ぐらいをピークに18歳頃までに退化していきます。

①症状
一般的に、アデノイド肥大のほうが扁桃肥大よりも症状が出やすい傾向があります。鼻の穴の後部がふさがれるため、鼻呼吸が十分にできず、そのためいつも口を開けて口呼吸をするようになります。また、中耳と鼻をつないでいる耳管の開口部が圧迫されて狭くなり、難聴や耳鳴りが起こったり、滲出性中耳炎、さらに難聴をひき起こしたりします。また、鼻づまりを起こすため、いびきをかく、鼻声になるなどの症状が起こります。これがひどくなると睡眠時無呼吸症候群となり、夜中に突然目を覚まして起き上がったりします。
睡眠時無呼吸症候群についてはコチラ

②対処
鼻炎や副鼻腔炎の影響でアデノイドがはれている場合は、お鼻の治療を行うことでアデノイドも縮小して鼻通りがよくなります。滲出性中耳炎や睡眠時無呼吸の原因となっている場合は、年齢的にしばらく続きそうでしたら手術が勧められます。滲出性中耳炎では、アデノイドの手術と一緒に鼓膜チューブの留置も行ったり、睡眠時無呼吸になっている場合は、アデノイドと口蓋扁桃を同時に手術することが多いです。全身麻酔になりますので連携病院へご紹介いたします。

急性扁桃炎

口蓋扁桃が細菌やウイルスなどの病原体によって炎症を起こすもので、通常の風邪よりも症状は強くでます。原因となる菌は、A群β溶連菌(溶血性連鎖球菌)や黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、インフルエンザ桿菌などです。ウイルスでもアデノウイルス、EBウイルスなどでもおこります。健康な状態ではこうした細菌やウイルスがいても炎症は起きません。しかし、過労、ストレス、アレルギー、暴飲暴食、寒冷などでからだの抵抗力が落ちると、菌やウイルスが増殖して炎症が起こってしまいます。

①症状
39~40度に達する高熱、だるさ、関節痛などの全身症状とともに、飲み込むときの痛みが強くでます。初期では扁桃が赤くはれて、膿腺(細菌の塊)がポツポツと扁桃腺の上にみえる程度ですが、症状が進むと扁桃腺全体が白色のウミ(膿性物質)に覆われてきます。どの細菌やウイルスが感染・増殖しているかは、経験に基づいてある程度予測することができます。

②対処
早めに耳鼻咽喉科を受診してください。どの細菌やウイルスが感染・増殖しているかは、経験に基づいてある程度予測することができます。細菌検査にくわえて、血液検査でどの程度炎症が起こっているか、また細菌かウイルス性か判別します。治療としては、細菌感染が疑われる場合は抗生物質の内服や点滴を行います。
家庭では温かくして安静にし、のどごしのよい刺激の少ない食事をとるようにしていただきます。のどの痛みが強くて食事がとれない場合には入院が必要になるので、連携病院へご紹介いたします。
薬の治療は痛みや熱が下がっても安易にやめないことが大事で、必ず受診の上治癒していることを確認しています。また、一度急性扁桃炎になると、時期をあけて繰り返すようになることもあり、再発の注意事項について指導いたします。

慢性扁桃炎・習慣性扁桃炎

急性扁桃炎がくり返しおこるものを慢性扁桃炎といいます。1年に4~5回も急性扁桃炎をくりかえすものを習慣性扁桃炎とよび、手術が勧められます。

①症状
長引くのどの違和感や軽い痛みの場合、慢性扁桃炎の可能性があります。扁桃やのどの症状は急性扁桃炎よりも軽く、扁桃は肥大していない場合もあります。むしろ扁桃の周囲が充血したり、膿栓という細菌の塊が見られたり、これが固まって扁桃石となりCTなどで指摘されたりします。慢性の扁桃の炎症が関係して、IgA腎症や掌蹠膿疱症といったからだのほかの部分にいろいろな病気をひきおこすことがあります。これを扁桃病巣感染症といい、慢性扁桃炎の特殊なタイプとなります。
また、アデノイド(咽頭扁桃)のある上咽頭の慢性炎症でも同様に体調不良を起こすと言われており、その場合は上咽頭擦過療法(Bスポット療法、EAT)を行います。
Bスポット療法についてはコチラ

②対処
慢性扁桃炎を背景にして急に増悪してしまった場合は、急性扁桃炎と同じように抗生剤の内服や点滴をおこないます。持続的に膿栓が炎症を起こしている場合は、これを処置で摘出します。上咽頭炎が疑われる場合は、Bスポット療法を行います。
私生活ではうがいや歯磨きなどのマウスケアなどによって、口の中やのどを清潔に保つことも重要です。習慣性扁桃炎で頻繁に学校や仕事を休んでしまい支障がある場合や、ほかの場所に病気をひきおこす原因となっていると認められる場合には、手術で扁桃腺をとることが勧められます。全身麻酔の手術になるので、連携病院をご紹介いたします。

扁桃周囲膿瘍・咽後膿瘍

口蓋扁桃の外側にやのどの後ろに膿(うみ)がたまる病気です。
扁桃周囲膿瘍は急性扁桃炎に続いて起こることが多く、子どもよりむしろ大人に多く見られます。逆に、咽後膿瘍は子どもに多いタイプで、重篤になりうる病気です。
いずれも切開などで膿を排出する処置が必要になります。

①症状
扁桃の外側が極端に赤く腫れあがり、水分摂取も難しいくらい痛みます。多くは片側だけに起こります。のどの痛み、飲み込む時の痛みがひどく、口も開きにくくなるので痛みもあいまって水を飲むことや食べることができなくなります。放置すると重篤になりうる病気で、早急に排膿しなければいけません。

②対処
扁桃周囲膿瘍と診断すれば、ただちに排膿処置を行います。局所麻酔の注射をしたあとに、扁桃腺の横の粘膜を切開します。抗生剤の点滴加療が必要ですので入院が必要です。
咽後膿瘍が疑われた場合は造影剤を用いたCTと、全身麻酔下の切開が必要なことが多いため、連携病院にご紹介のうえ、診断と治療を行って頂きます。

扁桃の腫瘍・がん

扁桃にできる腫瘍として代表的なものは乳頭腫です。これはヒトパピローマウイルス感染により粘膜上皮内で増殖したものが乳頭状に隆起して観察されます。1か所見つかると時間をあけて咽頭や喉頭どこにでもできる可能性があり「異時多発性」という特徴があります。もうひとつは、悪性腫瘍です。早期発見が重要です。当院では粘膜のわずかな血管構造の変化などもとらえられる「NBI内視鏡」を用いて観察しています。

①症状
はじめの症状は食べ物を飲みこむ時の異物感です。痛みは感じることも、感じないこともあります。

②対処
乳頭腫の場合は、増大傾向があれば切除をお勧めします。悪性腫瘍が疑われる場合は、腫瘍の一部分を生検して診断をつけて、次に病期分類を行います。ステージングと言われ、体の他の部位への転移がないかをCT・MRI・PET-CTなどで調べて、手術あるいは放射線化学療法による集学的治療につなげます。

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