好酸球副鼻腔炎|ひわたし耳鼻咽喉科クリニック|【土日診療】亀岡市で口コミが評判の耳鼻科

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好酸球副鼻腔炎

エッセンス

  • 通常のアレルギーとは異なるメカニズムが関与し、嗅覚障害が起こりやすい、鼻茸が手術後も再発しやすい指定難病に定められています。
  • 気管支喘息が合併することが多く、気道全体を包括した治療が必要です。
  • 好酸球性副鼻腔炎の診断
  • 指定難病申請を行っています。手術加療、再発時のデュピクセント自己注射も行っています。

鼻の日帰り手術についてはコチラ

院長は好酸球性副鼻腔炎・気管支喘息に対して、デュピクセントをはじめとした抗体療法の豊富な経験があります。保険適応ですので、安心してご相談下さい。

好酸球副鼻腔炎とは

好酸球性副鼻腔炎は副鼻腔炎(蓄膿症)の中で最も難治性の病気です。においを感じる部分にできる鼻茸や粘性の鼻漏(ムチン)が特徴で、嗅覚障害が来やすい上に、手術を行っても数年のうちに鼻茸が再発します。一般にはあまり知られていない病気ですが、平成27年7月1日より、難病法により好酸球性副鼻腔炎の中等症、重症は指定難病になりました。その患者数は約20.000人と報告されています。
喘息を罹患している方が多く、鼻から気管支・肺まで含めた治療が必要です。再発時はステロイドの内服くらいしか有効な治療がなかったのですが、デュピクセントという抗体製剤の劇的な効果が確認され、副作用も少ないことから、再発時の治療として勧められています。

好酸球性副鼻腔炎の原因と特徴

従来の副鼻腔炎はアレルギー性鼻炎や細菌感染が原因で起こるのに対して、好酸球性副鼻腔炎の原因は好酸球やⅡ型自然リンパ球が関与する特殊な炎症経路が原因です。それらの細胞が産生する数種類のサイトカインが鼻や気管支で異常な炎症を起こし、多彩な症状が出現します。

・成人発症が多い(発症年齢は40歳前後が多い)
・喘息(アスピリン喘息含む)や難治性の滲出性中耳炎を合併することが多い
・多発性、易再発性の鼻茸(ポリープ)
・ムチンを含む粘稠(粘っこい)な鼻汁
・血中や鼻茸中の好酸球の増加
・CT検査では両側篩骨洞中心に病変がある
・抗生物質の効果が低い
・ステロイド薬が有効→現在は新しい抗体製剤が副作用も少なく有効

好酸球は主に気道(鼻から気管支の空気の通り道)で増殖し、鼻では副鼻腔炎、気管支では気管支喘息を起こします。アスピリンや非ステロイド系解熱鎮痛薬(NSAIDs)により発作が誘発されるアスピリン喘息も好酸球性副鼻腔炎の重症タイプです。
さらに、鼻から耳管という管を通して中耳に波及して好酸球性中耳炎を合併することもあり、これも難治性です。まれに消化管に移行して、腸管で腸炎を起こす場合もあります。

診断と指定難病申請

確定診断には内視鏡検査、血液検査、CT検査、鼻茸の病理組織学検査が必要です。
JESRECスコアという好酸球性副鼻腔炎の点数が基準以上であれば、喘息や好酸球性中耳炎の合併と合わせて重症度を判定します。指定難病申請後は公費による診療費補助を受けることができます。詳しくは受診時にお伝えします。

治療

ひわたし耳鼻咽喉科クリニックでは、以下の方針で治療を行っています。
1.手術加療:病理検査で好酸球性副鼻腔炎を確定
2.薬物療法:喘息治療と合わせて包括的な治療を行い再発を防止
3.鼻洗浄などセルフケア
4.再発時の抗体製剤による治療(デュピクセントなど)

 

1.手術療法
・日帰りでの内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)
・鼻腔形態の改善手術:鼻中隔矯正術、粘膜下下鼻甲介骨切除術を追加することもあります
 (鼻の日帰り手術についてはコチラ
 下の点鼻ステロイドや鼻洗浄が副鼻腔に行きわたるように、しっかりと副鼻腔を開放することが重要です。

2.薬物療法
・再発予防のため、気管支喘息と合わせて包括的な治療を行います。
お薬としては点鼻ステロイド薬やロイコトリエン拮抗薬に加え、気管支喘息の吸入薬を鼻から吐く(経鼻呼出)ことで、鼻全体にステロイドを行きわたらせることを狙います。ステロイドはできるだけこのような局所のみの投与とします。ステロイドの内服・飲み薬は長期使用による全身の合併症が懸念されるので、行うなら短期間のみ使用します。

3.鼻洗浄(鼻うがい)
鼻茸が産生するムチンがたまると、鼻茸の増大が加速してしまうことが言われています。この粘性のムチンがたまらないようにするため、鼻洗浄でセルフケアを行っていただきます。

4.再発時の抗体製剤による治療(デュピクセントなど)
一般に、難治性の好酸球性副鼻腔炎には手術治療が第一選択となります。しかし、従来の慢性副鼻腔炎よりも再発率が高く、手術後6年間で半数が、アスピリン喘息を合併する症例では手術後4年以内に全例再発すると言われています。このため、手術後の治療が最も重要であり、上記の治療法を複合的に組み合わせて行い、長期の経過観察が必要となります。鼻茸が再発した場合でも、まだ小さい場合は上記の治療をしっかりと行い、増悪を予防します。
ただ、鼻茸がある程度大きくなり、今後小さくなることが見込めない場合は抗体製剤が勧められます。現在、好酸球副鼻腔炎に保険適応が通っているものはデュピクセントという注射があります。効果は非常に良好で、鼻ポリープの縮小以外に、長年においを感じなかった方でも嗅覚改善を見込むことができます。自己注射のため頻回の通院をする必要もありません。指定難聴手帳をお持ちであれば公費の補助を受けることができます。

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